【英語の冠詞はどう付ける?】付けない場合も含めてルールを紹介

a」や「the」などの英語の冠詞は、日本語にはあまり馴染みのない概念なので、慣れないと使い方に迷うという方も多いのではないでしょうか。

でも、実は冠詞は、その一言があるだけで意味ががらりと変わる場合多いんです。

そこで、今回は英語の冠詞の使い方のルールをご紹介したいと思います。

冠詞を適切に使えるようになると、スピーキングやライティングでも自分の言いたいことを正確に伝えやすくなります。ぜひ、この機会にルールをマスターして、わかりやすい英文を作れるようになりましょう!

この記事はこんな方におすすめ:

  • 冠詞の使い方が、混乱しがちなので整理したい
  • どんなときに冠詞が不要なのかを整理したい

 

こんな人が書いてます

ルー

  • 英語好きが高じて、留学なしで高校で英検1級を取得
  • 英語で仕事して10年以上

英語の冠詞の基本ルール

まず、英語の冠詞とは何かからご説明します。

冠詞とは、名詞(物の名前)の前につける「a / an 」「the」などの短い言葉で、以下の2つに分かれます。

  • 不定冠詞(a / an)
  • 定冠詞(the)

1: 不定冠詞とは

冠詞のうち、不定冠詞(a / an)とは、特定のものを指さない単数形の名詞につける冠詞です。

たとえば、「a cat」と言うと、何か特定の猫を指しているわけではなく、どの猫でもいいけれども、単に「一匹の猫」を表すことになります。

「a」と「an」の使い分け

不定冠詞としては、通常は「a」を使い、発音したときに母音(a, i, u, e, oなど)から始まる単語の前には「an」を使います

単純に、「a apple」(ア、アッポー)が発音しにくいのに対し、「an apple」(アナポー)は、音をつなげて発音しやすいからです。

ルー

なお、注意すべきなのが、不定冠詞を「an」にするかどうかは、最初の「文字」が母音かどうかではなく、最初の「発音」が母音かどうかによって決まるという点です。

たとえば、「L」を(エル(エォ))と発音するときには、母音から始まることになるので、「an」を使います。

I bought an LP player.
LPプレーヤーを買った。

同様に、アメリカ英語では「herb」を「アーブ」と発音するので、この場合も「an」を使います。

That’s an herbal remedy.
それはハーブのレメディ(治療薬)だ。

なお、上記のように、冠詞がかかる名詞(remedy)に形容詞(herbal)がついている場合も、冠詞の形(「a」か「an」か)自体は冠詞の直後の音によって決まる点に注意してください。

2: 定冠詞とは

冠詞のうち、定冠詞(the)は、特定のものを指す単数形または複数形の名詞につける冠詞です。

ルー

不定冠詞と違って、複数形に使ってもOKなのがポイントです。

たとえば、「the cat(その猫)」という場合、どの猫でもいいわけではなく、お互いが知っている、ある特定の猫のこと(例:お互いの目の前にいる猫など)を話題にしていることになります。

「the(ザ)」と「the(ジ)」の使い分け

なお、定冠詞「the」の場合は、不定冠詞「a / an」のように、文字上の使い分けはありませんが、発音が変わるというルールがあります。

通常は「the(ザ)」と発音するのに対し、最初の音が母音から始まるときには、音が変わり、「the(ジ)」と発音します。

ただし、以下のように母音ではない音に対しても「the(ジ)」という発音で定冠詞が使われるケースも耳にするので、上記のルールはあるものの、実際には「an」と「a」ほどは厳密に使い分けられていない印象です。

例: The (ジ) most important thing

上記はおそらく強調する意図で「」と発音しており、実際、Redditeのこちらのスレッドでも、以下のように、普通は「the(ザ)」だけを使い、目立たせたい(want to sound fancy)ときだけ「the(ジ)」を使うと言っている人もます。

US here. Most people near me use “thuh” unless they want to sound fancy. The rule you gave makes sense to me (as I go over it in my head) but it is not followed and thuh is most common.

3 : 可算名詞の単数形対する冠詞の使い分け

それでは、上記のような不定冠詞や定冠詞の使い分けについて、基本的なルールをご説明します。まずは、単数形名詞に使う「a」と、「the」との使い分けです。

基本的には、文脈の中で、相手(会話の相手や、想定している読み手など)が、その名詞をすでに知っていたり、特定したりしている場合には定冠詞「the」を使うというルールになります。

自分が
猫を特定しているか
相手が
猫を特定しているか
I saw the cat yesterday.
昨日その猫を見た。
しているしている
I saw a cat yesterday.
昨日、猫を見た。
しているしていない
Where did you see the cat?
どこでその猫を見たの?
していないしている
I want a cat.
猫が欲しい。
していないしていない

4: 不可算名詞に冠詞を使うときの注意点

なお、数えることができない名詞、つまり「不可算名詞(Uncountable nouns)」の場合には、注意が必要です。

定冠詞「the」や、冠詞以外の「some」などは使えますが、「単数形の名詞」に使うというルールがある「a / an」は使うことができません

この場合、以下のように、単位を表す言葉を前につけることによって、「a / an」や、その他の数量表現(two, three, four….)を使えるようになります。

a piece of information
three bottles of wine
a piece of evidence
four pieces of furniture
a piece of equipment
a flock of sheep
two bars of soap

5: 単数形・複数形・不可算名詞に対する冠詞の使い分け

なお、特定・不特定の条件に、単数形・複数形・不可算名詞の条件も加味した基本的な使い分けの図が以下のとおりです。

冠詞は日本語には馴染みのない概念ですが、英語では、名詞には、冠詞を使うか、またはsomeなど代わりになるようなものを入れるのが普通で、無冠詞にするケースが特別と覚えておきましょう。


以上、不定冠詞と定冠詞の基本的な使い分けをご紹介しました。次のセクションから、より具体的なルールをご紹介していきます。

英語で定冠詞を使うときのルール

上記の基本的なルールを踏まえたうえで、どのようなときに定冠詞(the)を使うか、具体的なパターンご紹介します。

1: ひとつだけしか存在しないものにはTheをつける

まず、そのひとつだけしか存在しないことが周知であるものは、すでに特定されているものなので「the」をつけます。

1-1: 世界に一つしか存在しないものや職

まず、以下のように、世界に一つしか存在しないというものです。

The sun (太陽)
The moon(月)
The earth (地球)
The equator(赤道)
The sky(空)
The space(宇宙)
The sea(海)
The atmosphere(大気)

同様に、以下のように、その時点で一人しかその職に就いていないようなものについても「the」をつけます。またこの場合、「at the time(当時の)」などのフレーズがつかない限りは現職の人を指すことになります。

The Pope(教皇)
The Prime Minister(首相)
The Emperor(天皇)

ルー

このような職の場合には上記のように、頭文字を大文字表記にするのが一般的です。

1-2: その文脈の中で、一つしかないものや職

また、上記のように、その役職に就いている人が世界に一人しかいないわけではなくても、話の文脈の中で一人しかいないとき(自分の所属する組織に一人しかいないときなど)には「the」をつけます。

The President (社長)
The Dean(学長)
The Chairman(議長)

同様に、話の文脈の中で一つしか存在しないという知識が共有されているものには、「the 」をつけます。

I need to go to the city office.
市役所に行かなければならない。

ルー

この場合、話している人が住んでいる場所の市役所といえば一つなので「the」をつけます。

1-3: ひとつだけに絞り込むような形容詞

同じ考え方で、比較級や序数など、そのひとつだけに絞り込むような意味を持つ形容詞にも、「the」をつけます。

The only person
The best restaurant
The highest mountain
The most unique person
The first one
The principal idea
The chief researcher
The next one

2: 説明によって特定されるものには「the」をつける

また、説明的なフレーズを付け加えることにより、その人やものが特定される場合にも「the」をつけます。

これも、説明的なフレーズが入ることにより、それを相手が特定できるので「the」を使うという点で、上記ルールに当てはまります。

ルー

2-1: 関係代名詞で特定する場合

まず、関係代名詞(which, who, where, when, that, which …)を使う場合は、関係代名詞以降の情報によって、名詞が特定されるので、「the」を使います。

It was not the outcome that we wanted.
それは、私たちが望んでいた結果ではなかった。

I talked to the man who was about to tow my car.
私の車を牽引しようとしていた男にはなしかけた。

2-2: 前置詞と組み合わせて特定する場合

同様に、of、to、in、withなどの前置詞と組み合わせて状態を説明する場合も、それによって名詞が特定されるので、「the」を使います。

The flight from Japan to Brazil typically takes more than 20 hours.
日本からブラジルまでの航空便は、通常20時間以上かかる。

We are charged here for the collection of certain garbage.
ここでは、一部のゴミの収集に料金が課される。

ルー

なお、「garbabe(ゴミ)」は不可算名詞、かつ特定されていない一般的な概念としての「ゴミ」なので、無冠詞になっています。

2-2-1: 例外

ただし、上記でもご説明した不可算名詞の「a piece of information」や「a cup of coffee 」のように、ひとまとまりの何かを指すときには、 ofが使われていても不定冠詞「a」が使われますので注意してください。

また、以下のように、慣用的な1セットの表現の中に「of」が入っているような場合には、「the」ではなく「a」と一緒に使われるケースもあります。

a person in charge(担当者・責任者)⇄ the person in charge of the incident(その事故の担当者)
a person of interest(容疑者・利害関係者)
a man of his word(有言実行の人)

3: その他、慣用的に「the」をつけるもの

ここまで、「相手が特定できるものにはtheをつける」という基本ルールに沿ってご紹介してきましたが、以下、その他「慣用的にtheをつけるパターン」をご紹介します。

3-1: メディア

メディア関係には、「the」をつけます。

Do you read the newspaper everyday?
毎日新聞を読んでいますか?

I’ll look it up on the Internet.
インターネットで調べてみます。

The magazines have been struggling to survive in recent years.
近年、雑誌は生き残りに必死になっている。

3-1-1: メディアでも定冠詞がつかないケース

ただし、メディアであってもテレビの場合には「the」をつけません

I watched that on TV.
それ、テレビでみた。

3-2: 交通機関

交通機関全般を指すときには「the」をつけます。

You can take the subway to go there.
そこには地下鉄で行くことができます。

The train would be faster, in that case.
その場合は、電車の方が早く着きます。

I take the bus to school.
学校にはバスで行きます。

3-2-1: 交通の場合でも定冠詞がつかないケース

ただし、交通に関する表現を使う場合であっても、「by」や「on」などの前置詞を使って「〜で行く」という意味を、表現するときには「the」がつきません

I go to work by bus.
職場にはバスで行っている。

また、タクシーやーウーバーなど、公共交通機関ではないものにも、「theを使う」というルールはあてはまりません

I’ll grab a cab.
タクシーをつかまえるよ。

We flew by a private jet.
プライベートジェットで飛んだ。

3-3: 楽器

楽器を演奏するという場合の楽器には一般的には「the」をつけます。

Can you play the piano?
ピアノを弾けますか?

I’d love to learn how to play the guitar.
ギターを習いたい。

ただし、音楽家などが弾くという文脈で使う場合には、「弾く」行為が当たり前なので「the」を入れないケースも多いとのことです。

Miles played trumpet in the school bands.
マイルス(デイビス)は、学校のバンドでトランペットを吹いた。

3-4: 時代や時期

また、時代や時期にも「the」をつけます。

The 1950s was a golden age in the U.S.
1950年代は、米国にとって黄金の時代だった。

The Meiji era ended in 1912.
明治時代は1912年に幕を閉じた。


以上、定冠詞をつける場合のルールをご紹介しました。

英語で無冠詞にするときのルール

それでは、冠詞をつけない場合(無冠詞にする場合)のルールをご紹介します。

ルー

上記でもご紹介のとおり、これが特別なケースになります。

1: 一般的なものを指すときは無冠詞が多い

まず、一般的なものを指す場合、特に口語では、多くのケースで冠詞をつけません

無冠詞 + 可算名詞(数えられる名詞)の複数形

I really respect scientists.
科学者のことは本当に尊敬する。

無冠詞 + 不可算名詞(数えられない名詞)

I love ice cream.
アイスクリーム大好き。

I love skating.
スケート大好き。

活動名詞は不可算名詞なので、スポーツ関係は無冠詞で使われるケースが一般的です。

ルー


Nature is so incredible.
自然は、本当に素晴らしい。

Life is beautiful.
人生は素晴らしい。

1-1: (例外)冠詞を付けて一般的なものを表現するケースも

ただ、一般的なものを指す場合には、上記のように無冠詞にする以外にも以下のような表現を使う場合があります。

1-1-1: 不定冠詞(a / an)+ 可算名詞の単数形

まずは、不定冠詞と、可算名詞の単数形を使うパターンです。

It’s amazing how a professional basketball player can shoot.
プロのバスケ選手のゴールの決め方は驚くほどすばらしい。

ただし、この場合、以下の点に注意してください。

  • 「名詞の単数形」である必要があるので不可算名詞には使えない。
  • 場所に関する表現と一緒には使えない。
    例:A piranha lives in rivers in South Americaは、「一匹のピラニアは、南アメリカの川に住む」という意味になりおかしいので使えません。

1-1-2: 定冠詞 + 名詞の単数形

次に、定冠詞と、可算名詞の複数形を使うパターンです。

The piranhas are a group of carnivorous fish living in South American rivers. 
ピラニアとは、南アメリカの河川に住む肉食の魚だ。

これは、アカデミックなど、硬いライティングでは比較的よく使われる表現になります。

1-1-3: 定冠詞 + 属性を表す形容詞

三つめが、定冠詞と形容詞を使うパターンです。

The Japanese (日本人)

The rich (富裕層)

2: 固有名詞の前は無冠詞が一般的

一般的には、固有名詞には冠詞をつけません

I saw Tom the other day.
この前トムに会ったよ。

Mom, do you need me to pick you up?
お母さん、車で迎えに行こうか?

なお、「mom」や「dad」に関しては、上記のように名前として使う場合は無冠詞で、「Mom」「Dad」のように頭文字を大文字にします。それ以外は、自分の母親や父親についていうときは、「my mom(私の母)」や「my dad(私の父)」のように代名詞の所有格をつけ、大文字にはしません。

ルー

2-1: (例外1)複数のものを指すときにはTheをつける場合がある

ただし、固有名詞であっても複数のものを指すときには「the」をつけるケースがあります。

よくあるのは、夫妻を「the + 苗字 + 複数形のs」で呼ぶパターンです。

The Smiths invited me for dinner.
スミス夫妻が夕食に招いてくれた。

また、同じように、地名でも複数がまとまったようなものについては「the」がつけられるケースが一般的です。

the Rockies(ロッキー山脈)

ルー

山が複数連なって山脈になるので、「the」をつけます。

2-2: (例外2) 強調するときにはTheをつける場合がある

また、固有名詞を強調したり、「わたしの知っているあの」という意味を出したりするときに、固有名詞に「the」をつける場合があります。

Are you sure? Are you talking about the Lady Gaga?
本当?あのレディー・ガガのことを言っているの?

この場合、強調のために「the (ジ)」と発音されることが多いイメージです。

ルー


That’s the Miles Davis I know.
それが、私の知っているマイルス・デイビスです。

2-3: (例外3)地名・国名などにはTheをつけるものも多い

また、地名・建物名・国名などの固有名詞については、単純な無冠詞不要のルールがあてはまらないものもたくさんあるので、上記ルールから除外して考えるようにしましょう。

特に以下のようなケースでは「the」が使われます。

Ofという言葉や、Republic、Kingdom、Unionなどの政治的な言葉が入る場合

The Czech Republic
The Dominican Republic
The United Kingdom

ただし、2種類言い方がある固有名詞の場合は、ofが入っている方だけに「the」をつけます。

Oxford University / The University of Oxford

複数形になっているものの場合

The United States
The Philippines
The Netherlands

海、川、山脈、砂漠、海峡などの多く

The Atlantic Ocean
The Amazon River
The Sahara
The English Channel

ルー

不安なときはネットで調べて確認してみるのがおすすめです。

3: 食事は無冠詞

食事については冠詞がつかないケースが一般的です。

I had dinner earlier than usual.
いつもより早く夕飯を食べた。

Breakfast is ready.
朝食の準備ができたよ。

What are you having for lunch?
お昼に何を食べるの?

3-1: (例外)食事でも冠詞をつけるケース

ただ、この場合も、特定の食事を指す場合には「the」をつけます。

The breakfast was really good at the hotel.
そのホテルは朝食がすごく美味しかった。

ルー

滞在した時に食べた朝食として、特定する形になるので「the」をつけます。

4: その場所に行く/居る目的がその場所の存在目的と一緒の場合には無冠詞

ほぼ慣用的な表現になりますが、そこに行く目的やそこに居る目的が、その場所の存在目的と合致している場合には冠詞を入れないケースがよくみられます。

教育を受けに学校に行く、仕事をしに出勤する、礼拝をしに教会に行く、ベッド(寝床)に寝に行く、服役しに刑務所に行くなど、目的が一致しています。

ルー

To work
To school
To university / college
To church
To bed
To prison
At home
In court
In bed
In school
In class
In prison

4-1:(例外)冠詞をつけるケース

一方、このようなフレーズでも冠詞をつけるケースもあります。

4-1-1: その特定の場所であるというニュアンスを出す場合

たとえば、やはり「その特定の場所」だというニュアンスを出すときには「the」を使います。

たとえば、大学の近くで偶然出会った時の会話の例です。

A: What are you doing here?
こんなとこで何してるの?

B: Oh, I go to the college.
そこの大学に通ってるんだよ。

ルー

その近くの大学といえば、一つというような場合は、相手がその大学を特定していることが明らかなので、「the」を使います。

4-1-2: 物理的に行く・使うなどという場合(それが存在する目的とは別の目的の場合も含む)

また、「単に物理的にその場所に行く/それを使う」というような場合には、以下のように「the」をつけるケースがあります。

I’m going to the college to pick up my stuff.
大学に行って私物を取ってくるつもりだ。

I’ll go to the prison to visit him.
彼に会いに、その刑務所に行きます。

教育を受けに学校に行く、服役しに刑務所に行く、というわけではなく、いずれも物理的に行くだけなので、「the」を使います。

ルー


The kids always jump on the bed.
子供達がいつも、ベッドで飛び跳ねるんだよね。

Kids love jumping on a bed / on beds.
子供というものは、ベッドで飛び跳ねるのが大好きだ。

ルー

この場合も、「The kids」というと「自分たちの子供」というニュアンスになり、「Kids」と無冠詞にすると「子供一般」という意味になります。これに合わせて、自分たちのベッドという意味の「the bed」にするか、一般的なベッドという意味の「a bed」や「beds」を使うかが変わってきます。

5: 所有格やSomeなどの後にくるときは無冠詞

所有格や、Some、Any、No、This/That/These/Those、Every、Eachなどの言葉に続く場合は、冠詞をつけません。

His cat likes to sleep.(×The his cat likes to sleep.)
彼の猫は寝るのが好きだ。

This book is really great.(×The this book is really great.)
この本はとても面白い。

6: 動詞の直後に来る方角・方向は無冠詞

動詞の直後に来る方角には冠詞をつけません。

Birds fly south for the winter.
鳥は越冬のために南に飛んで行く。

My bathroom window faces west.
バスルームの窓は西向きだ。

Turn left.
左に曲がってください。

6-1:(例外)冠詞をつけるケース

一方、方角・方向であっても、前置詞の直後に方角が来る場合には、「the」をつけます

Please enlarge the photo on the right.
右の写真を拡大してみせてください。

The park is in the south of the country.
その公園は、国の南にある。

6-1-1: (補足)方位の大文字・小文字表記の違い

なお、余談ですが、方位の大文字・小文字表記については、通常は小文字を使い、固有名詞の一部になっている場合や、その方角にある地域全般を指すときのみ大文字を使います。

I’m planning to retire in the South.
退職後は南の方で過ごす予定だ。

参考:ProofreadNow.com “North, South, West, East … Capitalizing Can Be a Beast

7: ペアになっている名詞の中の2つ目の名詞は無冠詞

2つの言葉がペアになっているとは、2つ目の名詞には冠詞をつけないのが一般的です。

A husband and wife came for counseling.
夫婦がカウンセリングに来た。

形容詞的に使うときも同じです。

I have a black and white cat.
白黒の猫を一匹飼っている。

ルー

白と黒の毛が入った一匹の猫という意味になります。

一方、以下のように冠詞をいれると、白猫と黒猫を2匹飼っていることになります。この場合のcatは単数形になることにも注意してください。

I have a black and a white cat.
私は白い猫と黒い猫を一匹ずつ飼っている。

8: 頭字語は無冠詞

頭文字をとって単語にした頭字語(Acronym)は冠詞が不要です。

NATO
FBI

ルー

一方、組織の省略形のときは、「the Fed」のように「the」をつけます。

9: 名詞 + 数字の場合は無冠詞

名詞+数字の組み合わせの場合は冠詞をつけません

From day 1
Room 108
Route 404
Platform 6

10: 曜日、季節、イベントは無冠詞が一般的

曜日や季節、イベント名には冠詞をつけないのが一般的です。

I visited my mom on Wednesday.
水曜日に母を訪ねた。

Spring is my favorite season.
春は、私の好きな季節だ。

Christmas eve falls on Friday this year.
今年のクリスマスイブは金曜日だ。

10-1:(例外)冠詞をつけるケース

ただ、冠詞を使うケースもあります。

たとえば曜日の場合、「1日」というニュアンスを出したいときに「a」を使うことがあります。

I thought it would be just a normal Wednesday
いつも通りの水曜日になると思っていたのだが。

また、季節については、特に、特定のタイムスパンの中での季節を指したいときなどに、以下のように「the」を使うことがあります。

Have you made your plan for the summer?
この夏の計画はもう立てた?

It was in the winter of 2018 that I first met her.
わたしが初めて彼女に会ったのは、2018年の冬だった。

また、季節に関しては、こちらのフォーラムで、使い分けをせずに「普通に両方使う」という声や、こちらのフォーラムで、「theをつける方がよく見る」という声などもあり、厳密に使い分けられているわけではないようです。

11: 言語、科目は無冠詞

言語や科目名には冠詞をつけません。

Do you speak English?
英語話せますか?

Which do you like better, math or P.E.
数学と体育、どっちが好き?

12: 慣用表現は無冠詞も多い

また、イディオムや慣用表現については、冠詞の有無は上記ルールに従わないため、無冠詞も多くみかけます

12-1: 無冠詞の慣用表現の例

On vacation(休暇をとる/休暇中)
On foot(徒歩で)
By / Via email(メールで)
Through discussion(議論を通じて)
At noon / midnight / night(正午 / 真夜中に)
By tomorrow(明日までに)
At first(最初は)
On time(時間ちょうどに)
On point(完璧)
From cover to cover(本などを最初から最後まで)
From city to city(街から街へと)

12-2: 冠詞がある慣用表現の例

逆に、決まった冠詞をつけるというパターンも多くあります。

Over the phone(電話で)
In the morning / afternoon / evening(朝/午後/夕方に)
Throw 〜 under the bus(〜を犠牲にする・裏切る)
In the know(事情に通じている)
By the book(規則どおり・定石どおりに)
Take the heat(非難を浴びる)
Set the tone(流れ・雰囲気の方向性を作る)
Give a hand(助ける)
Give an inch(1歩譲る)

ルー

慣用的な表現については、まるごと覚えるように意識するのがおすすめです。

まとめ:冠詞のルールをマスターして、わかりやすい英語を使えるようになろう!

以上、今回は、英語の冠詞の使い方に関して一般的なルールをご紹介しました。

ご紹介のとおり、冠詞には大切な意味が込められていることが多いので、冠詞を正しく使えるようになると、英文がぐっと伝わりやすくなります。

ぜひ、この機会にルールをマスターして、わかりやすい英語を使えるようになりましょう!

それでは今回はこのあたりで。最後までお読みいただきありがとうございました。

参考:
CUNY School of Law “Use of Articles
University of Toronto “Using Articles
University of Toronto “Special Cases in the Use of the Definite Article
University of South Florida “Article Usage: A, An and The
Random Idea English “Zero article or the with place names – the basics
葛西清蔵「Quirk et al.(1985)のzero articleとzero plural*