【英語の仮定法を徹底攻略】現在・過去の時制や混乱ポイントを詳しく説明

英文法で敬遠されがちな仮定法。使うべき時制など混乱しがちですよね。

実はスピーキングでもとてもよく使われる文法で、これがスムーズに出てくるようになるとスピーキングやライティングでの表現力の幅が大きく広がります。

そこで、今回は、仮定法の現在、過去、過去完了のほか、文法的に混乱しがちな細かい点や他の表現への応用、仮定法を学べるマテリアルなどを、まとめてご紹介したいと思います。

この記事はこんな方におすすめ:

英語の仮定法を整理してマスターしたい!

 

こんな人が書いてます

ルー

  • 英語好きが高じて、留学なしで高校で英検1級を取得
  • 英語で仕事して10年以上
  • 日本育ちでも流暢に英語をしゃべれるようになる方法を試行錯誤中

仮定法:基本の4タイプとは?

まず、英文法の世界で、仮定法(Conditionals)と言われるものは、以下のように、Type 0からType 3までの4つのタイプに分類して説明されるのが一般的です。

ルー

まずはこれが基本になるので、このルールを押さえましょう。
  • Type 0: 普遍的真実を述べる仮定法
    (〜のであれば/〜ときは(必ず))
  • Type 1 = First Conditional:仮定法現在
    (もし〜なら)
  • Type 2 = Second Conditional : 仮定法過去
    (もし今〜だったら/現在の状況と異なる仮定)
  • Type 3 = Third Conditional:仮定法過去完了
    (もしあのとき〜だったら/過去の状況と異なる仮定)

なお、仮定法はIf節(条件節、〜であれば)と、主節(〜だ)から成り、If節は文頭にも文末(文中)にも来ることができます。以下のとおり、If節が文頭に来るときは、主節との間にカンマを使います。

You’ll know if you see that.
それを見れば、わかるだろう。

If you see that, you’ll know.
それを見れば、わかるだろう。

以下、各タイプの基本の時制をご説明します。

1: Type 0 = Zero Conditional:普遍的真実を述べる仮定法(〜であれば(必ず))

If節(条件節)主節
If + 現在形動詞の現在形(現在に関する真実
If + 過去形過去形、または、would + 動詞の原形(過去に関する真実

まず、Type 0(Zero Conditional)は、普遍的な事実を述べる場合です。If節が正しければ、いつでも必ず主節が正しくなる、というような場合に使います。

使う時制は、現実の時制を使い、現在に関する普遍的真実なのか過去に関する普遍的真実なのかによって、使う時制が変わります。

現在の場合
If I wake up at 8 p.m., I‘m late for work.
わたしの場合、朝8時に起きれば(必ず)遅刻だ。

過去の場合
If he felt sad, he went for a walk.
If he felt sad, he would go for a walk.
彼は、寂しくなると(必ず)散歩に出かけた。

2: Type 1 = First Conditional:仮定法現在:(もし〜なら)

If節(条件節)主節
If + 現在形will (can, must, should) + 動詞の原形

次に、Type 1(First Conditional)は、Type 0のように「If節が正しければ必ずそうなる」というわけではなく、その特定の場合においては、If節が正しければ、主節が正しくなる、という場合に使う表現です。英文法的には「仮定法現在」と呼ばれるものです。

使う時制は、Type 0と同様、現実の時制です。

If you visit her, she will be very happy.
彼女を訪ねてあげれば、とても喜ぶだろう。

3: Type 2 = Second Conditional:仮定法過去(もし今〜だったら/現在の状況とは違う仮定)

If節(条件節)主節
If + 過去形would (could, must) + 動詞の原形

Type 2(Second Conditional)は、現在の状況とは違う仮定をして、「もし現在こうだったら、こうだろう」という意味を表現します。英文法的には「仮定法過去」と呼ばれます。

If I knew the answer, I would be telling you right now.
もしわたしが答えを知っているなら、今あなたに教えているよ(でも知らないから教えられない)。

4: Type 3 = Third Conditional:仮定法過去完了(もしあのとき〜だったら/過去の状況とは違う仮定)

If節(条件節)主節
If + 過去完了形(= had + 過去分詞)would have (could have, must have) + 動詞の過去分詞

Type 3(Third Conditional)は、過去のある時点で、実際の状況とは違う状況だったなら、という仮定をして、「もしあのときこうだったら、こうだっただろう」という意味を表現します。英文法的には「仮定法過去完了」と呼ばれます。

If I had gone to bed early last night, I wouldn’t have been late for work this morning.
昨日早く寝ていれば、今朝仕事に遅れることはなかった(でも早く寝なかったので、今朝仕事に遅れた)。

仮定法の理解で混乱しがちなポイント

さて、上記の基本的な4タイプをしっかりおさえたとしても、仮定法は混乱しがちです。

なぜなら、上記4つの基本形に当てはまらないケースや、時制がずれることによって、別々のTypeが全く同じ形をとるケースがあり、結局は、文脈や意味から判断する必要がある場合も多いからです。

以下、具体的に見ていきましょう。

1: Type 0 / Type 1に関して混乱しがちなポイント

まずは、Type 0とType 1に関して混乱しやすい点です。

1-1: Type 1の時制は柔軟に変わる

Type 1は、ただ単純に、(普遍的ではなく)その特定のケースにおいてAであればBだという関係を示すに過ぎないので、If節も主節もある程度自由に時制が変わります

たとえば、上記ルール上では、if節(条件節)の中が現在形となっていますが、過去形や過去完了形が使われることや、さらに、まれに未来形(will)が使われることもあります。また、これにあわせて主節も、上記ルール上に示されている「will + 動詞の原形」以外の形に変わります。

たとえば以下の例のような場合、If節が過去形になっているからといって、Type 2(現在の状況とは違う状況を仮定する)には該当しないので注意が必要です。

If he didn’t sleep well last night, he should be really sleepy now.
昨夜よく眠っていないのなら、彼は今とても眠いはずだ。

これは、現実の仮定をしている場合で、かつ時制については上記4タイプの他のタイプのものが混ざっているので、Mixed real conditionals(現実的な仮定法の混合タイプ)と呼ばれることがあります。

ただ、意味としては、その特定の場合において現実的な仮定をし、「もし〜なら〜だ」といっているので、Type 1に該当することから、個人的にはType 1の時制が変わっていると考える方がしっくりきます。

また、If節には通常「will」は使わないとされますが、これにもいくつか例外があります。

参考:Random Idea English “Beyond 1,2,3 – Conditionals in The Little PrinceWill and Won’t in First Conditionals

ルー

Type 1は柔軟に時制が変わり得るという認識がいいかなと思います。

1-2: Type 1のIf節・主節でWould、Couldを使う場合がある

また、WouldやCouldは、WillやCanの過去系としてだけでなく、マイルド・婉曲的な表現として使われる場合があります。

その結果、Type 1のIf節や主節でwould、couldが使われるケースもよくみられます。

If he tells me where he wants to go, I would take him there.
彼がどこにいきたいか教えてくれれば、そこに連れていく。

If he would tell me where he wants to go, I will / would take him there.
彼がどこにいきたいか教えてくれれば、そこに連れていく。

意味としては「教えてくれれば連れていく」ということなのでType 1の分類になりますが、上記のとおりIf節にも主節にもwouldが使われる場合があるので、上記タイプの形だけで覚えていると、一見混乱しがちです。

1-3: Type 0とType 2が同じ形になる場合がある

さらに、上記ルールにも記載のとおり、Type 0では、過去の普遍的な事実を述べる際の主節にwouldを使うことができますが、この場合、形としてはType 2とまったく同じ形になります。

If he was at his home, I would take him to shopping.
彼が家にいたときは(必ず)、彼を買い物に連れて行った。
(Type 0: 過去の普遍的事実を述べている)

If he was at his home, I would take him to shopping.
もし彼が家にいたのならば、彼を買い物に連れていくんだけど。
(Type 2: 実際にはいないので、買い物には連れていけない)。

この場合も、やはり結局は時制の形ではなく文脈で判断するしかありません。

1-4: Type 1に時制の一致が起こり、Type 2と同じ形になる場合がある

また、仮定法の4タイプの中では、Type 1のみに時制の一致が起こりますが、時制の一致をした場合に、Type 2と同じ形になる場合があります。

なお、時制の一致とは、現在を起点にしているのか、過去を起点にしているのかによって、動詞の時制を変えるというルールです。時制の一致については、仮定法に絡めた説明も含めて、以下の記事でまとめています。 【英語の時制の一致ってどうやるの?】一致が不要な場合も例文で紹介

Type 1
He says that if he finds any evidence, he will contact me.
彼は、もしなにか証拠を見つけたら連絡すると言っている。

Type 1で時制の一致が起こった場合

He said that if he found any evidence, he would contact me.
彼は、もしなにか証拠を見つけたら連絡すると言った。

ルー

sayがsaidに変わったので、that以降に時制の一致が起きています。

なお、上記のとおり、Type 2も含めてその他のTypeでは時制の一致は起こらないので、時制の一致後のType 1は以下のようにType 2と同じ形になります。

Type 2
He said that if he found any evidence, he would contact me.
彼は、もしなにか証拠を見つけていれば、連絡するだろうと言った。

この場合も、どちらの意味なのかはやはり文脈で判断するしかありません。

2: Type 2 / Type 3に関して混乱しがちなポイント

次に、Type 2とType 3に関する混乱です。

2-1: Type 2とType 3が混ざった混合タイプが存在する

Type 2とType 3については、両方が混ざった混合タイプがあります。

ルー

これによって、そもそものType 2とType 3の基本の形がわからなくなってしまうことがあるので、混合タイプが存在することを知っておきましょう。

2-1-1: If節がType 3、主節がType 2の場合(Type 3:2)

一つめの混合タイプは、If節がType 3(過去完了)、主節がType 2(would + 動詞の原形)のパターンで、これは、過去の時点で、その時点の現実と違う状況であったならば、現在こうだっただろう、という意味として、かなり一般的に使われます。

If he had prepared better, he would be the winner now.
もし(あのとき)彼がもっと準備をしていれば、彼は今頃、勝者だっただろう。

2-2-2: If節がType 2、主節がType 3の場合(Type 2:3)

二つめの混合タイプは、If節がType 2(過去形)、主節がType 3(would have + 過去分詞)のパターンです。

これは、一般的な状況に関して使われることが多く、現時点で、現実とは違う状況であったならば、過去にこうなっていただろう、という場合を表現します。

現時点における特定のイベントではなく、より長期的に変わらないような性格や能力、状況などをIf節に持ってくるケースが一般的です。

If he was an extrovert, he would have accepted the invitation.
もし彼が外向的な人間だったなら、彼はその招待を受けただろう。

2-2: Type 2とType 3(非現実の仮定)における「可能・能力」の表現の仕方

また、Type 2とType 3における「可能・能力」(= 〜できる)の表現の仕方も、混乱が生じやすい箇所です。

2-2-1: Type 2の場合

Type 2の場合、If節(過去形)に使う場合はcould か was / were able to、主節に使う場合はcouldかwould be able toで、「可能」を表します。

Even if you stopped being supportive, I would be able to do it on my own.
もしあなたがサポートしてくれなくなったとしても、自分でできる。

Even if you stopped being supportive, I could do it on my own.
もしあなたがサポートしてくれなくなったとしても、自分でできる。

If I could talk to her, I would say the same thing.
もしわたしが(今)彼女と話せたなら、同じことを言っているだろう。

If I was able to talk to her, she would say “it’s ok.”
もしわたしが(今)彼女と話せたなら、きっと「大丈夫」といってくれるだろう。

2-2-2: Type 3の場合

Type 3の場合、If節(過去完了形)に使う場合はhad been able to、主節に使う場合はwould have been able toで「可能」を表します。

If I had been able to graduate, I would have been a teacher.
もし(あのとき)もし卒業できていたなら、先生になっていただろう。

If I had remember his birthday, I would have been able to say something to him.
もし彼の誕生日を覚えていたならば、彼に何か言うことができたのに。

一方、主節に使われることのある「could have」というのは、過去の時点で可能性がある(〜だったかもしれない)という意味を表し、「可能」という意味を表すわけではないので注意が必要です。

If I had remember his birthday, I could have said something to him.
もし彼の誕生日を覚えていたならば、彼に何か言っていたかもしれない。

3: 仮定法に見える表現

さらに、仮定法に似た形をとるものの、実際には仮定法とはいえない形も存在します。

以下のように、If節が主節の条件になっていないようなものが代表例です。こういった表現については、時制は、Type 0やType 1と同じように、現実の時制を使います。

見分け方としては、Ifの場所に、代わりにGivenやSince、Consideringなどを入れても意味が通るものは、こうした、仮定法に見えるだけで本当の仮定法ではない形になります。

If you don’t like fish, why didn’t you say so?
魚が嫌いなら、なんで言わなかったの?

If you don’t like fish, you should have said so.
魚が嫌いなら、そういうべきだったよ。

If you’re feeling good, you must have slept well.
気分がいいなら、きっと よく寝れたんだね。

参考:Random Idea English “Beyond 1, 2, 3 – The conditionals that don’t fit into the system

仮定法に絡めて使える表現

さらに、仮定法に絡めて、仮定法の概念をいろいろな表現に使うことができるので、一緒に整理しておきましょう。

1: 丁寧なリクエストに仮定法の概念を使う

まず、丁寧なリクエストをするときの表現として、If節 + will、would、couldなどの形が、主節無しで使われるケースがよくあります。使えるようにしておくと、特にビジネスなどフォーマルな場面では便利な表現です。

willよりwouldやcouldの方が、より丁寧になります。非現実的な仮定という感覚を出すことで、より婉曲的になるので、丁寧度が増すイメージです

ルー

If you will / would / could turn to page 18.
18ページ目をお開きください。

If you will / would / could follow me, please.
ご案内いたします(付いて来ていただけますか)。

また、Do you mind if 〜(してもいいですか?)のフレーズについても、さらに婉曲的・丁寧にしたい場合に、Type 2の形を使うことができます。

参考:Random Idea English “Unreal PastPostscript – Distancing requests and suggestions with past forms

Do you mind if I leave early?
早く帰ってもいいですか?

Would you mind if I left early?
早く帰ってしまっても構いませんか?

2: If + 否定形の代わりに「Unelss」を使う

次に、Type 1、Type 2、Type 3では、If + 否定形の代わりとしてUnlessを使うことができます。UnlessもIfと同じで、文頭にも文末(文中)にも来ることができ、文頭に来る場合は主節との間にカンマを使います。

2-1: Type 1でUnlessを使う

If you don’t sleep early, you’ll feel tired tomorrow.
早く寝なければ、明日疲れてしまうだろう。

You’ll feel tired tomorrow unless you sleep early.

2-2: Type 2でUnlessを使う

Type 2で使うときは、上記の基本ルールに記載のIf節で使う時制と同様に、Unless節の中を過去形(上記例では厳密には過去進行形)にします。

If I wasn’t feeling well, I wouldn’t be here now.
もし気分がよくないのであれば、今ここには来ていない。

I wouldn’t be here now unless I was feeling well.

2-3: Type 3でUnlessを使う

Type 3でUnlessを使うときは、上記の基本ルールに記載のIf節で使う時制と同様に、Unless節の中を過去完了形にします。

If you hadn’t told me about it, I wouldn’t have gone to the event.
もし(あのとき)あなたから教えてもらっていなかったら、そのイベントには行っていなかった。

I wouldn’t have gone to the event unless you had told me about it.

ルー

このように、Unless節にも、仮定法と同じ時制の形が適用できるので一緒に覚えておきましょう。

3: Type 2とType 3のIf節で使うUnreal Past(非現実な過去)が使える表現

Type 2とType 3は、If節で(現在または過去の)現実とは違う仮定をしています。このように、現実とは違う状況を仮定する表現を、Unreal past(非現実な過去)と言います。

時制のルールはType 2のIf節(現在において非現実的な仮定)とType 3のIf節(過去において非現実な仮定)と基本は同じです。

Unreal pastでも同様に、現在または将来において非現実的な状況を表現するときには、Type 2のIf節と同じ過去形(または過去進行形)を使い、過去の時点において非現実な状況を表現するときには、Type 3のIf節と同じ過去完了形を使います。

以下、If節以外にUnreal pastが使われる表現の例をご紹介します。

参考:Random Idea English “Unreal Past

3-1: I wish… / If only

まずは、I wishIf onlyを使って、(現実とは違う状況を指して)「〜だったらいいのに」という意味を表現する場合です。

I wish you could come with us.
あなたも一緒に来れたらいいのにね。(現在とは違う状況)

If only he told us the truth.
彼が本当のことを言ってくれればいいのに。(現在とは違う状況)

I wish he had been honest with me.
彼が正直でいてくれたらよかったのに。(過去とは違う状況)

I have many times where I wish I had done things differently.
(振り返ると)もっと違うようにすればよかったと思うところがいくつもある。(過去とは違う状況)

If only he had been more careful.
彼がもっと気をつけていればよかったのに。(過去とは違う状況)

3-2: I’d rather / I’d prefer

I’d rather(I would rather)やI’d prefer(I would prefer)「できれば〜の方がいい」「できれば〜したい」を使うときにも、望んでいる行為の主語が自分(I)とは違うときに、Type 2やType 3のUnreal pastが使われます。

3-2-1: I’d rather / I’d preferの基本形(主語が同じ場合)

まず、I’d ratherやI’d preferの基本形は、文章全体の主語(「〜の方がいい」と言っている主体)と、rather以下の動詞の主語が一致している場合です。

この場合は、以下のように、would ratherの場合は動詞の原形、would preferの場合は不定詞(to + 動詞の原形)を使います。

I’d rather stay home than go out today.
今日は(できれば)外出するより家にいたい。

I’d rather not talk about it right now.
今は(できれば)それをやりたくない。

I’d prefer to stay home today.
今日は(できれば)家にいたい。

I’d prefer not to go out today.
今日は(できれば)出かけたくない。

preferとwould preferの使い分け

単にpreferというと、恒常的に(常に)何かを好むというニュアンスになる一方、would preferとすると、より婉曲的に、その特定の状況のときには( = 今回は)何かを好む、というニュアンスになります。

preferの場合、後に続くのは不定詞(to + 動詞の原形)または動名詞(〜ing)になります。
would preferの場合は、不定詞(to + 動詞の原形)が続きます。

一方、文章全体の主語と、would ratherやwould prefer以下の動詞の主語が違う場合には、どの時点に関しての希望なのか(現在〜だったらいいのに、という希望なのか、過去に〜だったらよかったのに、という希望なのか)に応じてType 2またはType 3を使うことができます。

3-2-2: 現在の状況に関する希望を表現する場合(Type 2を使う)

主語が異なる場合において、現在の状況に関してwould ratherやwould preferを使う場合には、Type 2(過去形)を使うことができます。

I’d rather you came.
できれば、きてもらいたい。

I’d preferを使うときは、以下のようにif節(Type 2)、または人 + 不定詞(to + 動詞の原形)を使います。

I’d prefer it if you came .
I’d prefer you to come.
できれば、それはしないでもらいたい。

3-2-3: 過去の状況に関する希望を表現する場合(Type 3を使う)

過去の状況に関してwould ratherやwould preferを使う場合には、Type 3(過去完了形)を使う

I’d rather you had stayed there.
できれば、あなたはそこに残っていてもらえるとよかった(もうすでにそこを離れてしまっている)。

なお、I’d preferを使うときは以下のように、would preferの形も、would have preferredに変えます

I would have preferred it if you had stayed there.
I would have preferred you to have stayed there.
できれば、それはしないでもらえるとよかった。

ルー

2つ目のように不定詞を使う場合は、不定詞の中で過去の概念を表すために、to have + 過去分詞の形になります。

ただし、通常は同じ意味で、I wish〜を使う方が一般的です。

I wish you had stayed there.
あなたにはそこに残っていてもらいたかった。

3-3: What if / Suppose / Imagine

What if、Suppose、Imagine「もし〜だったら」などを文頭に持って来て、仮の状況を表現するときにも、仮定法の考え方が応用できます。

3-3-1: 現実にあり得る状況(Type 1のIf節の時制)

What if we meet her now? / Suppose we meet her now? She‘ll love it.
今彼女に会ったらどう? きっと喜ぶよ。

3-3-2: 非現実的な状況(Type 2、Type 3のIf節の時制)

実際の状況ではなく仮の状況であることを表現する場合には、Type 2やType 3が使われます。

What if we met her now? What would we do?
もし今彼女に会ったとしたら? どうする?(Type 2に似た形式)

What if we hadn’t met her then? We might have been lost.
あのとき彼女に会っていなかったら?道に迷っていたかもしれないね。(Type 3に似た形式)

Imagine we hadn’t met her then. What would we be doing now?
あのとき彼女に会っていなかったら?今頃どうしていただろう?(Type 3とType 2の混合に似た形式)

3-4: As if / As though

As if / As though 「〜かのように」にも、仮定法の考え方が応用できます。

3-4-1: 現在において、実際にそうである可能性がある場合:Real(Type 1のIf節の時制: 現在形)

She talks as if she knows what she’s doing.
彼女は、万事心得ているような話し方をする。

※彼女が実際に万事心得ている可能性が想定されている。

3-4-2: 現在において、実際にそうである確率が低い場合:Unreal(Type 2のIf節の時制: 過去形)

She talks as if she knew what she was doing.
彼女は、あたかも万事心得ているかのような話し方をする。

※彼女は実際には万事心得ていないというニュアンスになる。

3-4-3: 過去において、実際にそうである可能性がある場合:Real(現在完了形)

She looks as if she hasn’t slept a wink.
彼女は、一睡もしていないように見える。

※彼女が実際に一睡もしていない可能性が想定されている。

3-4-4: 過去において、実際にそうである確率が低い場合:Unreal(Type 3のIf節の時制: 過去完了形)

She looks as if she hadn’t slept for a month.
彼女は、一ヶ月も眠らなかったかのように見える。

※彼女が実際には一ヶ月眠らなかった可能性は低いというニュアンス。

3-4-5: 時制の一致

注意する必要があるのが、上記の例のShe talksやShe looksの動詞が過去形になると、Real(現実的にそうである可能性が想定されているケース)の文章で、時制の一致が起こることです。

Realには時制の一致が起こり、Unrealには起こらないので、結果、どちらの場合も同じ形の文章になります。

したがって、最初の動詞(lookなど)が過去形になっている文章では、Realなケースを想定しているのか、Unrealなケースを想定しているのかは、やはり文脈で判断するしかありません

She looked as if she knew what she was doing.
Real彼女は、万事心得ているように見えた(そして、実際に心得ているかもしれない)。
Unreal 彼女は、あたかも万事心得ているかのように見えた(が、おそらく心得てはいない)。

She looked as if she hadn’t slept for a week.
Real彼女は、1週間眠っていないように見えた(そして、実際に1週間寝ていないかもしれない)。
Unreal彼女は、あたかも1週間も眠っていないかのように見えた(が、おそらく1週間の間に眠ってはいる)。

3-5: It’s time

It’s timeや、It’s about time、It’s high time(〜していい頃だ)にも、現時点(過去のその時点)で実際には実現していない事項という概念で、Type 2と同様に、過去形や過去進行形を使います。

I think it’s time I stopped depending on my parents so much.
両親にこんなに頼るのはそろそろやめる頃だと思う。

なお、以下のとおり、time以降の動詞に時制の一致は起こりません。

I thought it was about time I moved on.
そろそろ前に進むときだと思った。

3-6: Were to

Type 2、Type 3、およびType 2とType 3の混合タイプのIf節や、What if / Suppose / Imagineの節にwere toを使うことで、さらに起こる確率が低いというニュアンスの表現を作ることができます。

3-6-1: Type 2にWere toを使う

If I was going there, I would tell you.
そこに行こうとしているのなら、あなたに言うよ。

If I were to be going there, I would tell you.
もし万一そこに行こうとしているのなら、あなたに言うよ。

3-6-2: Type 3にWere toを使う

Even if I had known the truth, I wouldn’t have told her.
もし(あのときに)本当のことがわかっていても、彼女には伝えなかっただろう。

Even if I were to have known the truth, I wouldn’t have told her.
もし(あのときに)万一本当のことがわかっていたとしても、彼女には伝えなかっただろう。

3-6-3: Type 2とType 3の混合タイプにWere toを使う

If he had gone to prison, they would be devastated.
もし(あのときに)彼が刑務所に行っていたなら、彼らは打ちひしがれていただろう。

If he were to have gone to prison, they would be devastated.
もし万一(あのときに)彼が刑務所に行くことになっていようものなら、彼らは打ちひしがれていただろう。

ルー

If節がType 3、主節がType 2の例です。

3-6-4: What if / Suppose / ImagineにWere toを使う

What if you lost everything in a second?
一瞬で全てを失ったとしたら?

What if you were to lose everything in a second?
もし万一、一瞬で全てを失うようなことがあったとしたら?

3-7: If it wasn’t for / If it weren’t for / If it hadn’t been for

Type 2、Type 3、およびType 2とType 3の混合タイプについては、「もし今〜がなければ」「もし、あのとき〜がなかったならば」と言う意味のイディオム的な表現として、If節に、If it wasn’t for / If it weren’t for / If it hadn’t been forが使われるケースがあります。

3-7-1: Type 2で使う場合

現時点で〜がなければ」という場合は、Type 2と同じように過去形を使い、If it wasn’t for / If it weren’t for を使います。wasn’t forよりもweren’t forの方がフォーマルです。

If it wasn’t for your help, I would not be where I am now.
あなたのサポートがなければ、わたしは今の状況にはないだろう。

If it weren’t for the event, I would not be here now.
このイベントがなければ、わたしは今ここにはいない(来ていない)。

3-7-2: Type 3で使う場合

過去の時点で〜がなかったならば」という場合は、Type 3と同じように過去完了形を使い、If it hadn’t been forを使います。

If it hadn’t been for your help, I would have been lost.
あのときあなたの助けがなかったら、道にまよっていただろう。

3-7-3: Type 2とType 3の混合タイプで使う場合

If it wasn’t for the children, we would have been separated by now.
もし子供たちがいなかったら、今頃はすでに別居していたことだろう。(If節がType 2、主節がType 3)

If it hadn’t been for the accident, we would be on a trip now.
あのときもし事故が起こっていなかったら、今頃旅行に行っていただろう。(If節がType 3、主節がType 2)

3-8: Otherwise

Otherwiseと一緒にType 2とType 3の主節の形が使われると、「〜がなければ、本来はこうなるはずである」「〜がなければ、本来はこうなるはずだった」という意味を表すことができます。

ルー

以下に仮訳をつけているように若干のニュアンスの違いはありますが、おおむね同じ意味を表現できます。

With a dishwasher, you can save time that you otherwise would spend washing dishes.
食洗機があれば、(本来は)皿洗いに使うはずの時間を節約することができる。

With a dishwasher, you can save time that you otherwise would be spending washing dishes.
食洗機があれば、(本来は)皿洗いに使っているはずの時間を節約することができる。

With a dishwasher, you can save time that you otherwise would have spent on dishwashing.
食洗機があれば、(本来は)皿洗いに使うはずだった時間を節約することができる。

なお、Otherwiseの位置はある程度柔軟に変えることができ、以下のいずれも使われます。

You can meet people that you otherwise would not have met.

You can meet people that you wouldn’t otherwise have met.(ただし、wouldn’tではなくwould not otherwise have hadにするとぎこちない)

You can meet people that you would not have otherwise met.

You can meet people that you would not have met otherwise.

4: 倒置

また、仮定法を使うときに倒置が起こるケースがあります。倒置とは、強調などのために主語と動詞や助動詞などを入れ替える表現方法です。

なお、倒置の基本については以下記事でまとめています。 【英語の倒置法を攻略しよう!】よく使うパターンと例文を詳しく紹介

倒置は、以下のケースで起こります。

  • Type 1
  • Type 2
  • Type 3
  • Type 2とType 3の混合タイプ
  • If it wasn’t for / If it weren’t for / If it hadn’t been forのイディオム表現

倒置が起こるのはIf節で、主節はそのままなので、混合タイプ(If節はType 2かType 3のいずれかの形)以外のそれぞれの場合の倒置について、以下ご説明します。

4-1: Type 1の場合: Shouldと主語を倒置

Type 1の場合は、Shouldを入れてからShouldと主語を倒置し、Ifを削除します。

また、なんでも倒置できるというわけではなく、If節に、Shouldやby any change, happen to (もし万一)(偶然)といったフレーズを入れてみて違和感がなければ上記の倒置が可能です。

倒置前の文章
If you see her perform, you’ll know what I mean.
彼女が演じているのを見れば、私の言わんとすることがわかるだろう。

Shouldを入れる
If you should see her perform, you’ll know what I mean.

倒置し、Ifを削除して完成
Should you see her perform, you’ll know what I mean.

否定形

否定形の場合、以下のようにshouldn’t youとはせずに、should you notとします。

倒置前の文章
If you don’t wish to do it, you’ll have to let them know.
もしやりたくないのであれば、彼らにそれを伝えなければならない。

倒置後の文章
Should you not wish to do it, you’ll have to let them know.

4-2: Type 2の場合: Wereと主語を倒置する

Type 2の場合は、Wereを使って倒置をします。

If節がbe動詞や、be動詞を使った進行形の場合は、単純にbe動詞をwere(wasではないので注意)に変えて主語と倒置し、Ifを削除します。

4-2-1: Be動詞/Be動詞を使った進行形

Be動詞は以下のようになります。

If he was a little bit taller, he could be a professional athlete by now.
彼は、もう少し背が高ければ、今頃プロアスリートになっていただろう。

Were he be a little bit taller, he could be a professional athlete by now.

Be動詞を使った進行形は以下のようになります。

If he was really doing that, I would be shocked.
彼が本当にそれをしていたのなら、ショックを受けただろう。

Were he really doing that, I would be shocked.

4-2-2: その他の動詞

その他の動詞の場合は、動詞の過去形をwere to + 動詞の原形に変えて、同じように倒置します。

倒置前の文章
If he showed up to this event, she would be surprised.
もしこのイベントに彼があらわれていたら、彼女は驚いただろう。

動詞の過去形をwere to + 動詞の原形に変える
If he were to show up to this event, she would be surprised.

Wereと主語を倒置し、Ifを削除して完成
Were he to show up to this event, she would be surprised.

4-2-3: 例外:Type 2でもShouldで倒置するケース

Type 2の倒置のほとんどは上記のようにWereで倒置するケースですが、以下のように、例外的にShouldやHadで倒置するケースがあります。

上記の丁寧なリクエストのセクションでもご紹介したとおり、より婉曲的かつ丁寧なリクエストなどをするときにType 2を使う場合があります。

この場合、以下のようにShouldと置き換えることも可能なので、Shouldとの倒置の形もとることがあります。

If you lowered your price a little bit, it would be in the interests of both of us.
もう少し値段を下げていただけたら、私たち双方の利益になるかと思います。

If you should lower your price a little bit, it would be in the interests of both of us.

Should you lower you price a little bit, it would be in the interests of both of us.

4-2-4: 例外:Type 2でもHadで倒置するケース

また、haveを所有の意味で使う場合と、have toを使う場合には、Hadで倒置するケースがあります。

4-2-4-1: haveを所有の意味で使う場合

If I had the wings of a bird, I would fly away.
もしわたしが鳥の羽を持っていたなら、飛んでいくのに。

Had I the wings of a bird, I would fly away.(※Were I to have…ではない)

ただし、同じhaveでも所有の意味ではないhaveを使う場合はこの限りではなく、この場合は通常のWereでの倒置を使います。

If we had dinner together, I might pick a different place.
もし一緒に夕食をとるのであったなら、違う場所を選んでいたかもしれない。

Were we to have dinner together, I might pick a different place.

4-2-4-2: have toを使う場合

If I had to choose one, I would choose the white one.
一つ選ばなければならないのであれば、白を選ぶ。

Had I to choose one, I would choose the white one.

4-3: Type 3の場合:Hadと主語を倒置する

Type 3の場合は、そのままHadと主語を倒置してIfを削除します。

If I had known what was going to happen, I wouldn’t have gone there.
もし(あのとき)何が起こるかわかっていたなら、そこには行かなかった。

Had I known what was going to happen, I wouldn’t have gone there.

4-3-1: 例外:Wereで倒置する

Type 3で、上記でもご紹介したwere toの構文(さらに確率が低いニュアンスになる表現)を使う場合には、Wereで倒置します。

通常のType 3
If he had given the evidence against them, the things would have been different.
あのとき彼が、彼らに不利な証拠を提供していれば、違う展開になっていただろう。

Were toを使ったバージョン
If he were to have given the evidence against them, the things would have been different.

倒置したバージョン
Were he to have given the evidence against them, the things would have been different.

4-4: If it wasn’t for / If It weren’t for / If it hadn’t been forの倒置

最後に、上記でもご紹介したイディオム的表現、If it wasn’t for / If It weren’t for / If it hadn’t been forでも同じように倒置することができます。

If it wasn’t for this traffic, we would be there by now.
この渋滞がなければ、わたしたちは今頃到着しているだろう。

Were it not for this traffic, we would be there by now.

ルー

Type 2のの倒置と同じく、wasはwereに変わります。

If it hadn’t been for the accident, I wouldn’t have left the town.
あの事故がなかったならば、わたしはあの街を出なかっただろう。

Had it not been for the accident, I wouldn’t have left the town.

否定形の場合はWeren’t itやHadn’t itとはせずに、Were it not、Had it notのようにします。

ルー

仮定法の学習に使えるマテリアル(英語)

最後に、仮定法を音声で確認できるYouTube動画や、仮定法の演習問題を解いて仮定法に慣れることができるサイトをいくつかご紹介します。

耳から音で仮定法を聴いて自分でリピートしてみたり、演習問題で実際に手を動かしてみて、理解度を確認したりするためにご活用ください。

仮定法をTVシリーズで確認できるYouTube動画

演習問題:初中級者向け

・Perfect English Grammar “Conditional Exercises
(ページ上部のExercises部分から、Typeを選んで演習問題を解くことができます。)

・UsingEnglish.com “Conditionals

・English Grammar Online “English Tests
(ページ下部の「Other Tests」のIf Clausesのセクションから、レベルを選んで問題に挑戦できます。)

演習問題:上級者向け

・Random Idea English “Beyond 1,2,3 – Conditionals in The Little Prince
(星の王子さまの英文を読みながら、各フレーズがどの型の仮定法なのかを選択する形式の問題です。)

その他、同サイトのコンテンツの「Grammar – conditionals, if clauses and unreal past」からそれぞれの記事に飛ぶと、文法解説を読むのとあわせて、各テーマの演習問題を解くことができます。

まとめ:英語の仮定法を攻略して、英会話やライティングでもスムーズに使えるようになろう!

以上、今回は、仮定法過去に関する諸々をまとめてご紹介しました。

ご紹介のとおり、仮定法は、実はかなり頻繁に口語でも使われる文法で、仮定法で使う非現実な過去(Unreal past)という概念は、他の形でも色々と応用することができます。

ぜひ、この機会に整理してマスターし、英会話やライティングで意識的に使ってみながら練習し、英語の表現力をさらに磨いていきましょう!

独り言や、一人で行うQ&A、英会話スクールなどの実践の場で、最初は間違えてもいいので、積極的に使っていくのがおすすめです! 【英語のスピーキングを独り言で練習】効果がある理由と詳しいやり方を説明 一人英語スピーキング練習にはQ&A方式がおすすめ【音声リンクあり】 【英会話スクールを比較するポイント】スクール活用歴20年が紹介

それでは今回はこのあたりで。最後までお読みいただきありがとうございました。